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◆阿闍梨餅(あじゃりもち)・末富(すえとみ) |
節分、2月3日のみ販売される和菓子です。
柏屋光貞 法螺貝餅(ほらがいもち)
京都ならではの雅をいただきました。
厄除け、旧暦の新年を祝い、無病息災を願う、とあります。
京都左京区、聖護院で行われる節分の護摩供養。京菓子・柏屋光貞の九代目さんが、その行事のために作ったのが、この法螺貝餅です。
節分のみの予約販売です。この日のみ。1日こっきりの京菓子なんです。
法螺貝、という名前のとおり、まるで貝殻のような形をしています。
子供のとき、貝殻を拾い「なんと不思議な形だろう」と眺めてみませんでしたか?
これは、そんな神秘の姿を菓子に現している。
一体どうやったら、こんな意匠に仕上がるのかしら?
と思い、ほどいてみようかと思いましたが、もったいないない、興ざめだわ、神秘は神秘のままにしておこう、とやめました。
オーム...。と思わず呟いてしまいました...。
法螺貝は、修験道の宗教儀式に用いる楽器。山伏さんがホオオ~と吹いている姿をテレビなどで見ますよね。が、演奏するには、とても技術がいるんですって。
中は白味噌。ごぼう。
この材料を聞いて、思い出すのは、花びら餅。これを、節分用に、ほら貝の形にあしらったのがこの京菓子なんです。クレープのような生地で包んであります。行者餅と同じ技術なんでしょう。
笛で新年を祝う、という儀式は、ユダヤ教などでも行われます。どの民族にも、新年というのは、笛をとどろかせるような喜びなんでしょうね。
心も体も新たになるような、世のすみずみまで響き渡る聖なる音。清々しい喜び。
おいしいです!
ものすごくコクがある白みそ餡。ゴボウが柔らかく、それでいてポリ、という軽快な歯ごたえ。キメの細かい優しい味のクレープ。絶妙のお味です。
以前いただいた行者餅とはまた違う味かも。こちらの方が、少し甘みが強いというか、華やかな風味がするような気がします。
でも、花びら餅のように、ゴボウは、全体に通しておらず、2~3cmくらいが指してある。ごぼうの部分を法螺貝の吹き口にしてあるんです。
イマドキの大量生産菓子でこういうのを作るなら、規格化された型のような仕上がりになるでしょう。でもこの柏屋光貞さんの場合は、京菓子老舗ならではの技術を生かした手作りの妙。本物の貝殻のように、有機的。ひとつひとつ形が違う。
※連れ合い(40代男性/関東出身)の感想...「餅うま。」との事です。
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