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嘯月(しょうげつ)さんの餡入り蕨餅(わらびもち)。
わらび餅といえば、四角い「くず餅」のようなものが全国的に有名です。しかし、一番古く、格式高いものとしては、このような、丸いものともいわれます。あんこが入っているんです。餡を蕨(わらび)でつつんである。京都では、茶席の上生菓子として、この時期、愛されています。
京都では、こういうタイプのものこそ「蕨餅」だと主張する人も少なくないんだとか。小さく上品に作ってあるという理由だけではないんです。他でんぷん配合(あるいはわらび原料0)のものが多い四角いものとは一線を画す高級なもの。餡入りの蕨餅は、わらび原料の濃度が高い(100%というものもちまたにはあるらしい)ということがあります。わらび濃度が高いということは、値段が高くなる。加えて、日持ちがしないので(冷蔵できない、作ったはしから劣化する。大急ぎで食べないといけない)。だから、普通の市場に流通してない。限られた人しか食べれない、という結果になってしまうわけです。

私も運がよかった訳です。あの、嘯月(しょうげつ)さんのもの。もちろん、賞味期限は、買ったその日中。他の生菓子もその日中でしたが…。
濃い漉し餡は、まるで、クーベルチュールのブラックチョコのよう。
まわりのワラビは、ふわふわ。持ちにくい。皿に置くのに一苦労しました。
なに?!この餡は。ものすごく、スキッとしています。新鮮で雑味がないです。ワラビ餅もまったりと、うまく餡をくるんでいます。プリ、というワラビ餅の食感は至福。きめ細かい京きなこの風味がこれまた…。

とはいえ、この菓子の主役はワラビでなく、「餡」であると思ってしまいました。ワラビ餅部分がそう分厚くないからかもしれません。ワラビ餅は「そえもの」とまではいかないまでも。ワラビ餅は、この輝く漉し餡の「良きパートナー」なのでは?
京菓子に詳しい知り合いが教えてくれたのですが、わざとこういう風になっているのだろう、と。
京都の菓子は、腰高に作るのが、上級とされる。特に、こういう上生菓子の、わらび部分は薄く作るのが専らだと考えるところもある、と。店によってさまざまだとか…。
勉強になりました。
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